キックボクシング界の「神童」として知られ、無敗伝説を築いた那須川天心選手。
2023年4月、満を持してプロボクシングの世界に転向し、格闘技ファンから大きな注目を集めています。
なぜ彼はリスクを冒してまで新たなステージに挑んだのでしょうか?
今回は、
- 那須川天心はなぜボクシング界で新たに挑戦することになった?
- 那須川天心のボクシング転向後の戦績は?
- 那須川天心のボクシング転向後の動向は?
これらについて紹介します。
それでは行きましょう!
那須川天心はなぜボクシング界で新たに挑戦することになった?

那須川天心選手がボクシング転向を決意した背景には、競技としてのボクシングの世界的な知名度や、自身の成し遂げたい新たな目標がありました。
キックボクシングは日本発祥で国内中心の競技ですが、ボクシングは世界中で認知されているスポーツです。
那須川選手は「世界的な舞台で自分の実力を試したい」という強い思いを持っていました。
また、キックボクシングでの対戦相手不足や、井上尚弥をはじめとした頂点を極める世界王者への挑戦意欲があったことが大きいようです。
那須川選手は「日本でやることもやりきったし、だったら他の格闘技でボクシングは世界的に有名ですし、そういったところをしっかりと目指して行きたい」と語っています。
キックボクシングってどちらかというと、海外の選手もいますけど日本でできた競技なんで。日本でやることもやりきったし、だったら他の格闘技でボクシングは世界的に有名ですし、そういったところをしっかりと目指して行きたいなっていうのでボクシングをやろうかなと思ったっすね
出典:スポニチ
那須川天心のボクシング転向後の戦績は?

ボクシング転向後、那須川天心選手はどのような成績を残しているのでしょうか。
2025年4月時点で、那須川選手はボクシングで6戦6勝(2KO)と無敗を維持しています。
- 2023年4月8日:与那覇勇気戦で判定勝ち、プロボクシングデビュー。
- 2023年9月18日:メキシコ・バンタム級王者ルイス・グスマンに判定勝ち。
- 2024年1月23日:WBA世界バンタム級14位ルイス・ロブレス戦でKO勝ち。
- 2024年7月20日:WBA世界バンタム級4位ジョナサン・ロドリゲスに3回TKO勝ち。
- 2024年10月14日:WBOアジア・パシフィック・バンタム級王座決定戦でジェルウィン・アシロに判定勝ち、初タイトル獲得。
- 2025年2月24日:元WBO世界バンタム級王者ジェイソン・モロニーに判定勝ち。
全戦績6戦 全勝(2KO)
日付 試合会場 対戦相手 結果 備考 2025.02.24 有明アリーナ
(東京)ジェーソン・モロニー
(豪州)○10回判定 2024.10.14 有明アリーナ
(東京)ジェルウィン・アシロ
(フィリピン)○10回判定 WBOアジアパシフィック・バンタム級
王座決定戦、タイトル獲得成功2024.07.20 両国国技館
(東京)ジョナサン・ロドリゲス
(米国)○3回TKO 2024.01.23 エディオンアリーナ大阪 ルイス・ロブレス
(メキシコ)○3回終了TKO 2023.09.18 有明アリーナ
(東京)ルイス・グスマン
(メキシコ)○8回判定 2023.04.08 有明アリーナ
(東京)与那覇 勇気
(真正)○6回判定 出典:帝拳ジム公式サイト
2025年2月のモロニー戦は那須川選手にとって大きな試練となりました。
ボクシング転向後初めてパンチを効かされ、相手と真っ向から打ち合う展開でした。
6ラウンドにはモロニーの右ストレートで一時ぐらつく場面もありましたが、最終的には判定3-0で勝利を収めました。
6回、モロニーの右で天心がバランスを崩し、あわやダウン。両膝が曲がりながら、ぎりぎりのところで尻もちを回避した。
出典:yahoo!ニュース
那須川選手はボクシング転向後も特例で8回戦に出場するなど、異例のスピードでキャリアを積み上げています。
2024年10月にはアジアタイトルも獲得し、世界ランキングも急上昇しています。
いずれもバンタム級でWBCとWBA3位、WBO12位の那須川天心(26)=帝拳=が、WBOアジアパシフィック同級王座決定戦で、ジェルウィン・アシロ(フィリピン)に3-0で判定勝ち。ボクシングでの初タイトルを獲得し、国内での世界戦挑戦資格を得た。那須川のボクシング転向後の戦績は5戦5勝(2KO)。
出典:中日スポーツ
那須川天心のボクシング転向後の動向は?

那須川天心選手は今後、どのような展望を描いているのでしょうか。
彼は世界タイトル挑戦を視野に入れつつ、海外での試合やさらなるランクアップを目指しています。
王座獲得・返上を経て、さらなる上位ランクを目指す動きが活発化しているようで、2025年4月にはWBOアジアパシフィック王座を返上し「攻め続ける姿勢」を強調しています。
2月のモロニー戦勝利後、那須川選手は「守るより攻める方が自分に合っている」と王座を返上し、新たな挑戦への意欲を示しました。
ボクシングの帝拳ジムは17日、所属する那須川天心が昨年10月に獲得した世界ボクシング機構(WBO)バンタム級のアジア・パシフィック王座を返上したと発表した。
出典:時事通信ニュース
まとめ
キックボクシングで絶対的な強さを誇った那須川天心選手は、ボクシング転向後も着実に実力を示し、現在6戦6勝の無敗記録を継続中です。
2024年10月にはWBOアジアパシフィック・バンタム級のタイトルを獲得し、2025年2月には前世界王者のモロニー選手に勝利するなど、世界レベルでの実力を証明しています。
現在は世界4団体すべてのランキングに入り、特にWBCでは1位というポジションを獲得しました。
年内にも世界タイトル戦が実現する可能性が高まっています。
バンタム級の世界王者が全て日本人という現状の中、武居由樹選手との対戦や、将来的には井上尚弥選手との夢の対決も期待されています。
那須川選手は、転向からわずか2年余りで世界タイトル挑戦圏内まで駆け上がりました。
「神童」の異名を持つ彼が、ボクシング界でどこまで上り詰めるのか、今後の活躍から目が離せません。
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